VOSTOK Journal

抹茶と茶道の心

先日、抹茶の供給について協議するため、製茶会社を訪問させていただきました。
来年に向けた交渉を行いながら、茶畑や加工場を拝見し、お茶についてもさまざまなお話を伺うことができました。

世界的に年々需要が高まる抹茶。
その供給に関わる立場として、私自身も現在、茶道について学んでいます。

先入観では、形式的で堅苦しいイメージを持っていた茶道ですが、
学ぶ中で、茶会は究極のおもてなしであり、相手を思いやる心そのものなのだと理解したとき、すっと腑に落ちました。

茶道の「道」は、武士道(Bushido)などと同じく、技術や結果を競うものではありません。
人に向き合い、場を整え、相手に心地よい時間を届けるための在り方を学ぶ道です。
日本では茶道を Sado と呼び、単なる茶会ではなく、心の姿勢や生き方そのものを含んだ文化として受け継がれてきました。

抹茶は、その茶道の中で供される一杯です。
だからこそ、抹茶には味だけでなく、静けさや余韻があります。

カザフスタンや中央アジアでも、抹茶は少しずつ知られる存在になってきました。
身体に良く美味しい飲み物としてだけでなく、日本の伝統や歴史、そして人を思う心といった文化までも、ささやかに伝えていけたら嬉しいと思っています。

まだまだ自分自身も学びの途中ですが。。